マフラー
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電柱の影霜枯の草の上 括弧
今年は雑草が隅々までよく枯れている。何しろ寒いのである。この頃は何かにつけ、30年近
く前の異常に寒かった冬を思い出す。氷点下6度くらいの日が何日も続いた。しょっちゅう雪が降り、解けかけては氷りついた。2ヶ月間くらいは道路の日蔭がちのところが氷河の様になっていて、,転倒する人が絶えなかった。今年は体感的にはその年に負けないほど寒いと思うけれど、数字的にはそれほどではないようだ。自分の齢が、自分を弱くしているから、そのように感じてしまうのであろう。
近年では冬といっても、道端や畔には緑色の草が垣間見られたのだが、今年はそれらが毎朝の強霜で、さすがに黒ずんできて枯れに傾く傾向が強いようだ。オアシスのような冬草の塊が次々と姿を消してゆく。
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捨てられし蛇腹ホースや冬旱 括弧
旱が実害をもたらすのは、農作物が収穫時に向って盛んに生長している夏季のことだから、「旱」は夏の季語だ。しかし農業を離れれば、冬の旱の過酷さも見逃すことはできない。この冬の連続雨なし日の長さは記録的なものだったそうだが、ようやく一段落したようだ。空気が乾燥すれば火災は増えるし肌は荒れる。特に高齢者は、肌のかゆみに悩まされ続けるのである。私
には更に鼻詰まりが加わる。最近になって加湿器を購入したのも、そういう諸症状に耐えられなくなったからだ。
掲載句の出来た日には、荒川の左岸と台地に挟まれた河川敷を歩いていた。麦畑が写真のような状態だった。一目で生長が遅いようだと気付かれるであろう。だが私を驚かせたのは、このトラクターの轍らしいものが縦横無尽に走っている麦畑の様相だった。冬には毎年ここを歩いていたのに、このような狼藉の痕跡に気付いていなかったというも迂闊な話だ。おそらく今年は訪れたタイミングがぴったりということだったのだろう。今では麦踏みは実施しないのだろうかとずっと訝しく思っていた。こんな広大な畑を実際に麦踏みできるほどの労働力は今時あり得ないと思い込んでいたからだ。なるほど麦踏みはトラクターでやるんですね。
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